コロナ禍で失業、海外で11ヶ月無職の経験談

 

2020年、コロナ禍で皆様色々大変な思いをしたと思うけれど、私も18歳からはじめた海外生活8年間で、海外生活で一番辛い1年になった。

 

前にもブログで書きましたが、コロナ禍で業績悪化し無期限のレイオフになり失業者になった。

www.hokuoumeshi.com

 

 

正直、失業した時のはじめの感想は、「安心」だった。

というのも、業績悪化により給料の遅延などが発生していたためレイオフ前の半年ほどが一番精神的に辛かった。でも自ら辞めると失業保険も一定期間でないし、転職先も決まってないのにその後どうするの?という話になる。在留許可の心配もあるし、海外で無職とか無謀すぎる。それでも、会社への不信感を抱えながらも毎日働くのがストレスで、私には珍しく家に帰って泣いたりした。

 

なので失業者になった時は、会社都合なので失業保険もすぐ出るし、これでストレスな場所から解放され転職活動に専念できると安堵した。あと、いつかなるだろうと準備を進めていたので失業者になった時の手続きが全て上手く進んだのもよかった。

 

失業者になりたては、ずっと失業者でいるわけにもいかないし将来の不安はあったし、とにかくCV(履歴書)とCover letter(自己PR文みたいなもの)を送り続けてお祈りメールをもらう日々。

 

まず、CVとCover letterを上手に書くコツを得るのが難しかった。

書いては、彼氏に添削してもらいダメ出しされ、、、。大学卒業後就職して同じ会社で数年働いて失業したため、自分の経験とスキルのなさ、CVやCover letterを書くのが下手すぎて、冗談抜きに泣きながら書き続けた(笑)精神不安定になっていた私を、ひたすら励まし常にサポート、転職活動のコツまで教えてくれて、応援してくれた彼氏には感謝しかない。

 

同時に全く転職出来ない場合を想定し、進学も視野に勉強も進めた。でもコロナ禍でひたすら受験は延期、延期、延期。無職で転職上手く行かないし、お祈りメールみて落ち込むし、進学出来るのかと将来への不安が募る。でも焦っても仕方ないし、「漁師は漁に出られないときは網を繕う」だと信じて日々過ごしていた。

 

同時期にコロナ禍で人々の運動不足が問題になる中、私は一人黙々と身体を鍛えていた。それまで運動は一切してなかったのにその前の年にボルダリングを始めて、失業者になり時間が出来たのでマスク着用で週3〜4でボルダリングジムに通った。家でも腹筋ローラーやYoutubeを見てひたすら運動していた。失業者という肩身の狭い状態で何か達成感を得たかったのかもしれない。転職活動や進学のための勉強は進歩の実感が全くなかったけど、筋肉だけは目に見えてついてきた。あと運動は良い気分転換になり精神安定に良いのを本能的に感じとっていたのかもしれない。

 

しかしお祈りメールを数十件ともらい心も折れ始め、私の経験とスキルでは転職は出来ないのかもしれないと思った。その時にはフィンランドのロックダウンも緩和され、コロナが若干落ち着きを見せてきて受験ももう延期にはならないだろうと思い受験勉強に専念することにした。

 

その時、友達が勤める会社で求人が出て応募してみないかとお誘いを受けた。正直とても興味のある求人だったし、応募してみることにした。結果はわからないけど、何より友人が私と働きたいと思ってくれたことが一番嬉しかった。一緒に働くとなると信頼できるかなど考慮するので、友達としては最高だけどこの人と働きたくないという場合も沢山ある中で(笑)、私と働きたいと思ってもらえたことが光栄だった。

 

友人が社内で応援してくれたのもあり、採用された。もう転職は不可能と思っていたので、驚きと喜びが同時にあった。

 

こうして私の失業者生活は11ヶ月で幕を閉じた。

友達に近況報告で就職したよーと話すと

「あなたは就職運あるよねー!」

「上手く行ってよかったね」

「すぐ就職出来てすごいねー!」

とよく言われた。おいおい。

私の中には不安や葛藤、自己嫌悪も沢山あったし11ヶ月は永遠のように長く感じだけど、他人にとっては私は上手くやってるし11ヶ月なんてほんの一瞬だったのか、と思った。

 

私が11ヶ月辛い気持ちなどを抱えていたのは、大したことなかったと他人には思われていて私の気持ちは蔑ろになっている気がして寂しい気持ちになった。でも、やっぱ11ヶ月の失業なんて大したことなかったなーと自分でも最近は思う(笑)むしろ、北欧の手厚い社会保障の失業保険がたんまりでて生活に不安はあまりなかったのに、将来の不安ばかり抱えてハッピーな気持ちで時間を過ごさなかったことを後悔している。コロナ禍なので仕方なかったとはいえ、次に会社都合で失業者になったらもっと気楽に過ごすと思う。結果的にそう思える失業期間になってよかった。

 

結果的には、前より良い環境に転職も出来て、同僚に恵まれ毎日楽しく働いている。さらに黙々と鍛えたおかげで、月一で発熱していた虚弱体質が改善され体力がつき仕事後にジムに行って家に帰って勉強も出来るようになった。以前ならそんなことは体力的に絶対無理だった。ランニングも始め、10kmマラソンも完走できた。

 

辛かったけど「漁師は漁に出られないときは網を繕う」を信じてコツコツ頑張れてよかった。自信無くなっていたけど、努力は無駄ではないとまた実感できた。

でも一番は、一緒に働こうと思ってくれた友人、そういう時期もあるよと励ましてくれた友達、ずっと支えてくれた彼氏、本当にありがとう。異国の地でここまで私のことを思ってくれる人に出会えて、恵まれていると思う。

 

でも、実は、これで終わりでなく・・・・。

次回の投稿に続きます。

 

 

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